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- Dragon's sequence -
世界は”始まり”を告げる。
闇は蘇り、世界は闘争と混沌へ。
“終わっていなかった”神話は終わりへ向かう。
そして世界は再興へ。
 
fixsodiaが紡ぐ、龍と人とが織りなす遥かな世界と物語。
 
ブックレットには物語に加え、全編イメージイラストを収録。
 
 
各配信サービスにて配信中
- Stories -
- Rising Darkness -

 
世界の始まり - 前奏曲
Overture
 
あなたはこんなことを考えたことはないだろうか。
 
―この世に魔術があったなら。
―この世に神秘の存在があったなら。
 
「この世に、龍が存在したならば。」
 
これは、そんな龍が主人公の。
人と龍の、異世界の物語。
 
太古の昔。
“災厄の渦”とも呼ばれた原祖神”ヴォルトリース”は長い戦いの末、
龍の始祖である神の一体”イオ”を二つに切り裂いた。
 
切り裂かれたイオからは、

善なるバハムート(白銀王)
悪なるティアマト(彩龍女王)

が生まれ、その命に従いこれを討ち滅ぼした。
 
しかし、邪性を引き継いでしまったティアマトは、善性を受け継いだバハムートを突如攻撃。
激しい戦いの末、生き残った龍たちは世界中に散り散りとなった。

長い年月が経ち、龍たちはその数を大きく減らし、
人の暮らす今の世ではもはや伝説に近い存在となっていた。

そんな世界での、幾つかの物語を語ろう。
伝説の存在、龍。
そして世界に生きる人々との関わり。
龍と世界が生き残るための、”終わっていなかった”世界創生の物語が、今刻まれる。
 

 
物語の始まり - オープニングテーマ
Opening theme
 


 
全ての運命の始まる点。
全ての物語の交わる点。
 
-共に生きて
-奪い合って
-謎を解いて
-愛して
-唄を歌い
-死を弔い
 
-ひとつに今 重なる手
 
 
 

 
略奪の物語 - ジクスレイの守護者・熱龍ヴァルクス 
the story of the pillage
 


―戦え。奪え。喰らい尽くせ。 
 
 
かつて、激しい戦いの末亡き者となったエルダードラゴンがいた。
そのドラゴンは、朽ち果てるその瞬間、持っていた力を広大な大地に宿した。
以来、その地域は力と熱気が渦巻く、炎の大地"ジクスレイ"と呼ばれている。
 
ジクスレイを縄張りとして行動している若きレッドドラゴンの頭領・ヴァルクス。
 
彼は若くして強大な力を持ち、古代遺物・龍の秘宝を手に入れた。
ドラゴンたちは皆一様に、宝の質・量で自らの力を誇示する。
秘宝を宝の山に加えたヴァルクスは、その強さで縄張りを守り続けているのだった。
 
そんなある日、突如シルヴァードラゴン(銀龍)とホワイトドラゴン(白龍)の共同戦線に縄張り・ジクスレイを荒らされてしまう。
ドラゴンはその高い矜持によって他種族と行動を共にすることは滅多に無い。
異種族の龍同士が共闘するのは、あまりに珍しく異様な事態だ。
 
戦いが進む中、ジクスレイの端に位置する森に潜むグリーンドラゴン(緑龍)とブラックドラゴン(黒龍)も共闘し、それぞれ後方から戦いを仕掛ける。

彼らすべての目的はヴァルクスの持つ秘宝と、強大な力の宿った大地・ジクスレイの奪取。
 
入り乱れ、激化する五種族の争い。
 
正義の元に秘宝を抑え、世界を守ろうとするシルヴァードラゴン。
その理念と力に付き従うホワイトドラゴン。
種の存続と繁栄を願うグリーンドラゴン。
自分より強大な力を持つものを貶めたいブラックドラゴン。
より濃い力を求め、戦いは激化していく。
 
世界の終わりといっても過言でないほどの異常事態。
血で血を洗う戦いが止まない中、ヴァルクスは秘宝を守るため、
何より自分の誇りを守るため、敵を次々と引き裂いていく。
 
守るために生き、戦うために生きる悲しき龍の定め。
 
守護するための存在に成り果て、例えその身が滅びようとも。
 
命ある限り戦うだけだった。
 

 
共生の物語 - 大輝龍リングス×竜騎ムンク
the story of the living together
 
―人間に手を貸すか
それもまた一興
 
 


ある人里離れた小さな町に住む人間の青年・ムンク。

彼は力が弱く、また古い慣習にとらわれ続ける町の人々と馴染めない生活を送っていた。

孤立し、無為に過ぎていく日々。
変わらない毎日と変えられない自分への苛立ち。
ある日起こった事件をきっかけに、ムンクは町を離れ旅立つことを決意する。
 
どう生きてどう死んでいくのか。
自分だけの選択肢はあるのか。
その目で見て、感じて、ここだけではない世界を確かめに行こう。
 
旅の途中、ムンクは岸壁に広がる大きな城壁に囲まれた王国を訪れる。

 
その王国は長年、強大な力を持つエルダーゴールドドラゴン・大輝龍リングスを奉り、彼によって強固に守られていた。

 
王国にほど近い静かな神殿の中、ムンクとリングスは出会いを果たす。

 
その時、魔物が神殿に攻めてきた。

とっさに二人は力を合わせ、魔の者に挑む。
 

共闘の末、二人は魔物を追い払うことに成功する。
 
一度は脅威を退けることが出来たものの、近年王国を狙う魔物が増え、危険に晒されていることをムンクは知る。
彼は力を請う。

眼前の、金色に輝く巨大なドラゴンに。

 
「ならばその心を示して見せよ。」
 
ムンクは王国の竜騎隊に入隊し、訓練を受け竜騎として生きることを決意する。
 
弱かった自分。
力の無かった自分。
変えられなかった自分。
そのすべてを、過去の螺旋を打ち砕き、この大きなドラゴンと災厄に立ち向かうのだ、と。
 
かの大輝龍リングスは王国との盟約に基づき、また退屈しのぎにこの弱き人間と協力することを選んだ。
ドラゴンの寿命は長い。
「エルダードラゴン」と呼ばれるまで生きた彼にも、多くの時間が残されている。
かつての龍神"イオ"の記憶のように。気高きバハムートの伝説のように。
これもまた一興だろう。
 
そうして二人は共に脅威へと挑んでいくのだった。
 

 
鎮魂の物語 - 月唄いのイリーシア
the story of the requiem
 
―これは浄化の鎮魂歌
儚く淡く 時に無情に 虚空に響く
 



荒れ果てた地に一匹のドラゴンが佇む。

「イリーシア」と呼ばれるそのドラゴンは、龍種にして珍しい「唄」を歌う種族だ。
 

妖精のように透き通った羽根。
そしてふわりと柔らかく飛行する様から、イリーシアのような種をフェアリードラゴンと呼ぶ者もいる。

イリーシアは、歌う。

ただそっと、静かに。
優しく、月に照らされながら。

 
一つ一つ、話すように、流れるように。
空気を震わせる。

フェアリードラゴンは代々、唄を歌うことで浮かばれぬ死者の魂や荒れた戦場跡を癒やし、浄化する使命を持つ一族だった。
望むと望まざるとにかかわらず、その唄の使命からは逃れることはできない。

自らの運命を受け入れ、歌い紡ぎながら旅をしていたある日、イリーシアは世界の異変に気付く。
 
世界のあちこちに負の感情が強く渦巻いている。
一族に伝わる、災厄の復活の時が来たのではないか。
 
そしてかつて無いほど、一際強く恨みや嘆き、無念、怨念の渦巻く"灰の都"を発見する。

そこには死してなお「ドラコリッチ(屍龍)」として何度も蘇る龍の一族と、その死を操る力を制御出来ずに苦しむ孤独な黒龍との戦いが待っていた。
 

 
解明の物語 - 銅龍トリシュ×真鍮龍ラクス
the story of the solution
 


―この謎を解いてくれ?
きっと何かが開けるはず!
 
 
カッパードラゴン(銅龍)の青年・トリシュとブラスドラゴン(真鍮龍)の青年・ラクスはそれぞれ一族きっての切れ者だ。
 
その探究心や知恵を活かしてもの作りを行い、ことあるごとに発明品を競い合わせながら暮らしている。
 
二人はまるで兄弟のようだった。
そして困ったことに、いたずら好きで負けず嫌い。
顔を合わせる度に喧嘩を売り、買い、それはそれは騒がしく謎解き勝負を繰り返す毎日を送っていた。
 
 
彼らの暮らす里から少し離れた場所に、鬱蒼と木々の生い茂る森が広がっている。
その奥深くにはいつの時代から続くのか、龍たちが探検することすら可能なほど巨大な廃墟が眠っていた。
朽ち果てた廃墟は危険なため、普段は近づかないよう言い渡されている。
 
 
見慣れた勝負続きの毎日にも少し飽きていた時、森の奥に潜む廃墟が光を放った。
 
抑えきれない好奇心に抗えず、トリシュとラクスがその廃墟を訪れると、そこには見たこともない装飾の、巨大な建築物が佇んでいた。
 
つい数日前まではただ朽ちた廃墟だったはずのその場所。
今は神々しさを感じる古代の残滓として、二人の前に遺跡が佇んでいる。
 
入り口にはもっともらしく閉ざされた扉。
押しても引いても開くことはない。
 
果たしてこの遺跡には何が眠っているのか?
なぜ急に古代の建造物が蘇ったのか?
中にはどんな謎が散りばめられているのか?
 
若き龍たちの、"語られていない神話"に繋がる謎解き勝負が始まる。

- World Re-birth -

 
懺悔の物語 - 砂浚いのリグロ=シャクス
the story of the repetance
 
―いつかあの月が
僕を赦してくれないだろうか
 
 
リグロは裕福な都でその生を受けた。
高貴な龍の血を引き、美しい花の都に住むリグロとその一族の龍たち。
豊かで穏やかな日々を過ごしていた。
 
華やかな一族には隠された秘密があった。
高貴な龍、それは神話の時代に生きた“呪われし龍”のことだった。
その血を受け継ぐ彼ら一族は、極稀に「死者を操る力」を持つ子供が生まれてしまう。
その力を持って生まれた子供は忌み嫌われ、成長する前に処分されてしまう運命にあったのだ。
 
リグロは問題なかったはずだった。
平和に、普通に、穏やかに。
優しい花々のように、優しい日々の中を暮らしているだけだった。
 
ある日突然、その呪われた力を目覚めさせてしまうまでは。
 
その強大な力を恐れた一族を、自らの力の暴走によって焼き尽くしてしまうまでは。
 
灰の都と化したその場所に、幾度も幾度も墓標を立てる。
幼かったリグロは家族との、一族との邂逅を夢見てしまった。
それ故、日が落ちれば幾度も幾度も仲間たちが自らの力で蘇る。
その理性を失って。
腐り果てた肉体を揺らめかせて。
 
何度でも砂を浚って。
何度でも墓標を立てて。
 
自分の弱さを受け入れられず、その過ちを嘆くほどに力は強さを増し、死者を操る力はコントロール出来なくなってしまう。
呪いによって死を選ぶことすら赦されないリグロ。
孤独と後悔に苛まれ、ひたすらに赦しを請う日々を送る。
 
こんな僕が弱いから。
僕が願ってしまったから。
 
月明かりに照らされ、唄が聞こえる。
美しく響く、柔らかな旋律。
 
 死者よ眠れ 安らか眠れ
 美しい旋律 救い降り注ぐ
 瞳を閉じよ 扉を閉じよ
 ただ静かに 還るべき場所へ
 
それは、自らの過ちを赦してくれる唄なのか。
それとも、自らを咎める滅びの唄なのか。
 
相反する力の波に、その身に継いだ呪われた力を暴走させるリグロ。
悠久の孤独と後悔が共鳴し、リグロは神話に語られる"龍神イオ"の化身と成り果ててしまう。
 
激化する戦い。
優しい旋律。
 
“呪われしドラゴン”も、かつては自分のように弱く優しき龍だったかもしれない。
世界のためではなく、同じ運命を辿った身として。
 
災厄を、この手で終わらせよう。
 

 
慈愛の物語 - 青銅龍ヴェシル
the story of the affection
 
―今、愛が走り出す
 
 
ケントは山間の村に住む元気な少年だ。
母と二人で静かに暮らしている。
ある日、彼は自分が周りの友達と違う姿で成長していることに気付く。
歯は尖り、まるで牙のよう。
臀部の先には尾のようなものが生えてきている。
膂力はあまりに強く、魔力さえその身に宿した。
違いを感じた周囲は、ケントを無情に孤立させていく。
 
他人との違いを受け入れられず、生きることに疑問を感じ、母に悪態をついたケントは村を飛び出していく。
「入っては行けない」と再三教えられていた山の中で、ケントは魔物に襲われてしまう。
その時、危機を救ったのは村の若き村長だった。
彼は幼い少年に語る。
今ならお前も受け入れられるだろう。
お前の母と、そして父の物語を聞かせよう、と。
 
海底の洞窟で一人暮らす青銅龍がいた。
名をヴェシルという。
彼は静かな暮らしが好きだが、同じくらい正義感も強い龍だった。
ときどき、海で起こる争いを鎮めに人の姿をとり、海上に姿を表すのだ。
騒がしいのも嫌だし、強者が弱者を甚振っているのも嫌なのだ。
ある日、海で商業船と海賊船の争いが起こった。
そこでヴェシルは聡明な女性、マイヤと出会う。
近頃は危険だから海に出てはいけないよ。
そう彼女に伝えるも、父が罹ってしまった流行り病を治すため奔走するマイヤは危険を顧みずまた商業船に乗ってしまう。
再び勃発する戦い。海賊船には人だけでなく海魔も乗り合わせ、海賊たちは魔物に操られている始末だった。
異常事態に混沌とする商業船。
ヴェシルは魔物を屠ろうとするも、人のままでは力が足りず、龍の姿へと変身を解いてしまう。
マイヤたち商業船の人々は驚く。初めて目にする、おとぎ話とも言える龍が目の前にいる。
 
密かに、ヴェシルとマイヤは惹かれ合っていた。
しかし、この恋は叶わないものだ。
禁じられたもの。
願ってはいけないもの。
 
その時から二人は何度も出会い、別れ、すれ違い、その度に心を重ねていく。
病を巡る旅が終わる頃、二人の間には新たな生命が宿っていた。
でも、一緒にはいられない。
どれだけ愛していようと、世界は許してくれないだろう。
 
父と母の、奇跡のような、かけがえのない愛によって自分が生まれたことを知ったケント。
生まれてきただけで意味があるのだということを知り、涙を流す。
そして、村長と母を前にして言う。
また父さんと暮らそうよ、と。
父さんも母さんも、病を根絶し、この村を救ったの英雄なのだから大丈夫。
親子3人で。この村で共に、暮らしていこう。
 
愛を知り、強さを得た少年は、父の棲むその場所へと走り出す。
 

 
孤独の物語 - 狂龍ヌルトゥオース
the story of the loneliness
 
―呪え その生の全てを
 
 
ヌルトゥオースは初めから独りだった。
 
ずっとずっと、一人ぼっちだった。
全身に苛まれる恨み。憎しみ。妬み。
理由など無い。
あらゆる負の感情が離れず、不死の呪いによって死ぬことも出来ず、永久の苦しみに身を委ねていた。
 
かつて原祖神ヴォルトリースに引き裂かれた"龍神イオ"の怨念が宿った小さなドラゴンは、数千年の時をかけて呪いを溜め込んでいった。
特別なことなどなにもない、ただこの世に生を受けただけの小さなか弱きドラゴン。
今や始まりは何だったか、何を考えていたかなんてもうわからない。
いつの間にか。
凶悪な存在と成り果ててしまった。
 
 
退屈だ。どれだけ生きても恨みは消えぬ。
退屈だ。その生が憎らしい。
退屈だ。いっそ死すれば楽になるものを。
 
ならば。
自らでなく世界を滅ぼせば、あるいは。
 
 
すべての物語が交わり、ここに龍たちが集結した。
すべての災厄の元凶といえる”狂龍ヌルトゥオース”を滅せねば、世界に平和は訪れない。
最終決戦はすぐそこに。
 
前線では熱龍ヴァルクス率いる五族龍連合、大輝龍リングスとムンクが属する王国竜騎隊、青銅龍ヴェシルがヌルトゥオースと熱戦を繰り広げていく。
後方ではイリーシア、リグロが操る死霊軍、龍連合のうちグリーンドラゴンやブラックドラゴンのブレス砲撃隊が構えている。
ヌルトゥオースの力の源は呪いと再生。
世界中の龍たちが揃い、ヌルトゥオースの無尽蔵とも言える蘇りの力と対等に渡り合えるまでになった。
 
このまま行けば狂龍を打倒出来るかと思ったその刹那。
リングスがヌルトゥオースの呪いにかかり、反転してしまう。
エルダーゴールドドラゴンのもつその善性と気高き思想が白銀王バハムートと共鳴し、神話を再現してしまう。
大輝龍リングスはその身を黒く呪いに蝕まれ、ヌルトゥオースのしもべとなり”大呪龍リングス”として龍軍側を攻撃し始める。
龍軍の中でもトップレベルの力を持っていたリングスの反転。
その事実は戦力上だけでなく、精神的にも龍軍側を追い詰めていく。
 
もはやこれまでと思ったその時、トゥリシュとラクスが合流する。
古代遺跡を解き明かし、彩龍女王ティアマトの遺物を持ち帰ったのだった。
その力を持ってリングスの呪いを解くことに成功。
大輝龍は正気を取り戻し、龍軍団に再び加勢した。
 
ここに"龍神イオ"から生まれたバハムートとティアマトの力が揃った。
追い詰められたヌルトゥオースはその身を解き放ち、死の概念と成り果てる。
狂龍を象っていた肉体は滅び、死と呪いの集合体として世界を急速に闇で包んでいった。
 
だが、悠久の孤独を味わったリグロの死霊術がその心に届く。
一人ぼっちで呪いを溜め込んだ、か弱き龍の心が。
 
そしてイリーシアの唄が、トゥリシュとラクスの秘法が、ヌルトゥオースの思念体に訴えかけていく。
 
ついに、その創世神話の残滓とも言える、災厄の狂龍は打倒されたのだった。
 
 

 
物語の終わり - エンディングテーマ
Endhing Theme
 
―交わった点の全てが繋がり
神話は終わりを告げた
 
 
人ながら龍の力を得る運命に翻弄された竜騎ムンクと半龍ケントは語り合う。
僕らは周囲との差に馴染めず、一度は人を呪った。
それでも、龍の想いを継いで、その温かさを知った。
そうして戦いの最中、人も龍も、世界は何度でも立ち上がる強さがあることを知った。
 
次の世代へ、この世界をを受け渡そう。
かつての人や龍たちがそうして来たように。
 
また孤独に苛まれ、恨みを溜める存在が現れたとしても、きっと大丈夫。
 
共に、乗り越えていける。
 
生きとし生けるものたちのすべてへ。
 

 
再び、世界の始まり - 終曲
Finale
 
 
災厄は去った。
 
爽やかな風が吹く。
物語は一つの結末を迎える。
 
“終わっていなかった”創世神話は、終わりを告げた。
 
世界を動かす絶大なる神は、もういない。
 
ここから先は、彼らだけの物語。
 
 
あなただけの、物語。
 
 
―何度でも立ち上がろう
我ら、強きものどもなり